• #今日の一皿
  • 2022.03.28

蔵人体験レポート 2日目①

朝6時 空が明るくなると同時に目が覚める。窓を開けるとひんやりとした冷たい風が顔をなぞる。

7時 朝食 地元の食材をふんだんに使った朝食を食べて腹ごしらえ。

8時 ラジオ体操。身体を温めたのち、新海神社の宮司さんによるお祓いを受ける。

仕込み蔵の正面に酒神である松尾大明神の祭壇を立て、良酒醸造を祈願した。

蔵に入り、白長靴に履き替え、手を洗浄、消毒をする。

朝一番の作業は、「蒸し」だ。

浸漬を済ませた米を、こぼさぬように、蒸し器の中へ移す。

トンボで米を均(なら)すのは、蒸気が平均して回るようにするためだ。

上蓋をし、ボイラーのホースを繋ぐと、上蓋が大きく膨らむ。

この状態で、約1時間。シューと音を立てる蒸し器からは米の甘い香りがする。

米を蒸している間に、井出平社長の案内で、橘倉酒造の酒蔵見学へ進む。

1階には洗米所、蒸し場、麹室、搾り機。急な階段を上がった2階は酒母室。階段を下ったところに仕込みタンクが

ある。

寒冷な地ゆえ、酒母タンクが冷えすぎないように”毛布“”が巻いてある。昔ながらの製法で、酵母の発酵を促している。
これがアンカー、いわゆる湯たんぽだ。

酒母室にあるこのアンカーは、酒母の温度が下がり過ぎた時に使うんだそう。

酒母が死なないように、じんわりと温める、毛布でも足りない時に使うと説明を受けた。

                                         (次回に続く)

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