令和4年2月19日(土)
小雪が風に舞う中、車を美濃に走らせる。
いよいよ今日は「2021年度さんやほうサポータークラブ」の活動最終日だ。
活動と言っても、向かうのはいつもの田んぼではない。うだつの町並みに存する小坂酒造場だ。
昨年の春の田植えから草取り・稲刈り・脱穀を経て、できた無農薬米の「みのにしき」。
山下リーダーをはじめとするサポーターが手塩にかけて育ててきた「みのにしき」が
小坂酒造場の小坂社長、波多野杜氏の技によって、うまい酒へと生まれ変わる。
山下リーダーにとっても、サポーターにとっても、待ちに待ったその日がついにやってきたのだ。
「あのお米がどんなお酒になったのだろうか」子供のような好奇心と、
「順調に仕上がっているのだろうか」無用であるはずの心配とほとばしる緊張感、
「香りと味わいはどうなのか」抑えきれない興奮がからだの中から沸き起こってくる。
蔵につくと、社長、波多野杜氏、奥さんが僕達を迎えてくれた。
コロナ下とあって、試飲はご遠慮くださいとのこと。「新酒を味わう会」が「香りを楽しむ会」へと変わった。
酒が注がれたプラカップに手を伸ばし、ゆっくりと鼻を近づける。
1回目は静かに嗅ぎ、2回目は深く息を吸いながら、ゆっくりと息を吐き、含み香を利いてみる。
「ああ、なんと幸せなんだ!」
岐阜県産のG2酵母ならではのフルーティーな香り、そして米の香りも感じるぞ。
いい酒に仕上がっているじゃないか。さすが小坂酒造だ。酒に酒蔵の心意気と技を感じる。
社長と波多野杜氏も満面の笑みで、カップにお酒を注いでいる。この場で飲めないのが本当に残念でならない。
しかし、こうしておいしいお酒が飲めるのは、小坂酒造の協力はもちろん、山下リーダーのおかげにほかならない。
「農業に親しむ」をコンセプトにこの会を立ち上げて、もう20数年。
ずっと山下リーダーが関わっている。
この活動に参加してみて、改めて活動の素晴らしさを知る。
稲の成長、無農薬・手作業であることの意味、仲間と共に活動することの楽しさ、連帯感。
山下リーダーとサポーターのみんな、そして小坂酒造の社長をはじめ皆さんのおかげで、僕も多くを学び、
多くのことを得、成長できたと思う。
今回で「2021年度のさんやほうサポータークラブ」の活動は終わる。
しかし、今日で終わってしまうんじゃなくて、今日からまた始まるんだ、そんな気持ちでいる。
この活動に興味を持った方はぜひ今年度からの活動に参加してもらいたいと思うし、共に喜びを分かちたいと思う。
山下リーダー、小坂社長、いろいろとありがとうございました。
また、よろしくお願いいたします。
(高旭)